商売繁盛、一択です

どうも私は“読み”を外すらしい。10時に明治神宮へ到着したところ、本堂の手前で大行列、境内に入れる人数を制限していた。本堂向かって左手の手水舎は封鎖され、簡易的に手を洗う場所が設置されている。手水舎の向かい側にはいつも授与所があるのに、こちらも封鎖中。

参拝だけではなく、初穂料を納めてご祈願を受けるのなら、どこか混雑回避ルートはあるのかと警備員に尋ねる。

「(ご祈願)予約をされていますか? なければこちらに並んでいただきます。今のお時間なら、1時間半ほどで境内には入ることができます」

なんと……! 明治神宮が首都圏トップクラスの初詣スポットであることは知っている。でも今日は冬休みの終わった平日なのだから、入場規制するほど混雑はないだろうと高を括っていた私が甘かった。仕方なく、行列に参加する。周辺に人数が多すぎるのか、携帯電話の電波も届きにくいので、暇もつぶせない。当日は雨が降ったり止んだりしていて、とても冷えていた。

イメージ(写真提供:Photo AC)

待つこと1時間後、やっと境内に入り、ご祈願の申込へと走った。通常のルートではなく、本堂向かって左手から神楽殿へ向かう。用紙に必要事項を記入して、初穂料を渡して、待合室へ。この日は企業単位でのご祈願希望者が多く、ここでまた混雑が始まった。

待合室は小さな神社とは違い、バラエティー豊富な参拝者で溢れていた。私のようにひとりでいる人、ブランド品を身につけたセレブリティー一家、(こっそり話を聞くと)地方からこのために上京してきたカップルなど、おそらく100人近くが一室にひしめきあっている。人間観察は面白かったけれど、インフルエンザが猛威をふるっていることを思い出して、急いでマスクをつけた。