3人とも、いいクラスに入ったね

久保 その朝の公園グループが、急激に仲良くなってるんですよ。グループの中に、50代と20代の母娘がいるんですけど、そこに男性で40代独身の犬友さんが車を出して、さらに私と仲のいい女性の犬友や、別の20代女性の犬友も加わって、みんなでコストコに買い物しに行ってるんですよ。

一同 へえー!

久保 こんだけ属性も年齢もバラバラな人たちでコストコ行くって、ネオな家族だなと思って。

ヒャダ たしかに。新しい形の家族ですね。

久保 で、さらに私たちのグループの前から、お茶会グループというのがあって。犬友同士で集まってお茶を飲むという。それが20年続いてるグループらしいんですよ。その間に犬を亡くした人もいるんだけど、もう犬を連れていなくても集まるようになっていて。そのお茶会メンバーと、新しく集まりだした私たちの世代とが交流し始めて、こないだとうとうお茶会メンバー主体の忘年会に参加したんですよ、若手枠として。「私たちもあと20年交流を続けたら、こんな雰囲気になるのかな……」と思って、しみじみしちゃった。

──同じ公園に集まる犬友でも、それまで交流のなかったグループというのがあるんですね。

久保 最初、そのお茶会グループはちょっと怖い印象だったんですよ。年齢も上だし、その人たちで固まってたから。だから公園に行っても挨拶はしない関係が1年ちょっとあったんだけど、こっちの若手メンバーが交流してお茶をもらうようになって、だんだんグループ同士で交流が始まったという。

能町 最善の形で仲良くなってますね。

──久保さん、犬を飼い始めて人生の矛先変わったなと思ってましたけど、そこへさらにご近所が加わってきましたね。

久保 毎年、年の瀬になると「今年ってどんな1年だったんだろう」と考えるんですけど、2024年はやっぱり近所の友達が増えたのがでかいですね。

──ということは犬の散歩じゃなくても、ふらっと街を歩いてたら顔を合わせて「あっ!」みたいなことが……。

久保 あるんですよ、めちゃくちゃ! 歩いてて声掛けられるって、新鮮でしょうがない。

能町 青森だと、それが普通にあるんですよ。

久保 もうそうなっちゃった?

能町 そうなっちゃってます。

ヒャダ もう能町さんはいいクラス(*)に入りましたからね。

*青森で良い人間関係を広げていく能町に対して使われた表現。

久保 ひゃっくんはご近所付き合いあ……。

ヒャダ (爆速で)ないっす!

能町 早い(笑)。

ヒャダ ないっす!

能町 でもお店でボトル入れたんですよね?

久保 どこで入れたの?

ヒャダ 全然地元じゃないところのバーで。

久保 地元じゃないけど、よく行くの?

ヒャダ そうなんですよ。すごく居心地がいいから、ちょっと遠いところまで通ってます。

能町 でもお酒飲むから車は使えないですよね?

ヒャダ そうです。だからタクシーで。

能町 タクシーで行くんだ。よっぽど居心地いいんですね。

久保 人生で「あの時期だけは不意に交友関係広がったな」という時期があって、それが今、(再び)来てる気がする。ひゃっくんはどうなの?

ヒャダ 僕も最近、多いかもしれないです。交友関係がちょっと広がってる感じ。

能町 どこで? どうやって?

ヒャダ 友達の友達みたいな感じで。

久保 友達の友達と仲良くなれるの?

ヒャダ なれないことのほうが多いですけど。

能町 どんな感じで何で気が合うんですか?

ヒャダ それが……何も覚えてないんですよ。お酒を飲んでるから。だからちょっと気を付けなきゃと思ってます。

久保 私もね、最近!……って(話の腰を折って)ごめん。

ヒャダ いえいえ、どうぞ。

能町 久保さん、そんなに飲むんですか?

久保 こないだ、お茶会の人たちと焼肉に行ったんですよ。犬なしの飲み会だったんで、若い人たちのグループで2次会に行こうとなって、バーに入ったんです。そこのママがお勧め上手で、度数が高いやつをパカパカ飲んでたら、めちゃくちゃ酔っちゃって。おうち着いてからの記憶が100パーないのって、人生で初めてだった。目が覚めて、「りゅうちゃんのトイレ行き忘れた!」と思ってガバッて起きて、そしたら見たことない体勢で寝てて。

──見たことない体勢。

久保 私、いつもは布団でしか寝ないんですけど、そのときはリビングのビーズクッションの上で仰向けになって、さらに足に別のクッションを挟んでて。しかも吐瀉物で汚れてて。

能町 そこまで?

久保 謎のティッシュがびろーんって出てて……。トイレに行ったら、大量に吐いた跡があったんですよ。しかもかなり散らかってる状態で。

能町 いやー、怖い怖い。気を付けてくださいよ。

久保 「このパターンは初めてだ」と思って。

──まさしく大人の階段(*)じゃないですか。

*この日のライブで出たトークテーマ。

能町 それ、大人の階段というか、だいたい20歳くらいで上る階段ですよね。

ヒャダ 大学生が和民でやらかすやつですよ。和民の階段。

久保 吐瀉物が喉に詰まって死んでたかもしれないし、低体温症になってたかもしれない。なぜかエアコンを27度にしてて、それで寒くはなかったんだけど。りゅうちゃんはいつも寝ない場所で「クーン……」みたいな感じで寝てて、「ごめんよ~!」って。

能町 久保さん、いま精神年齢20歳だ。

ヒャダ 久しぶりに青春時代を取り戻したということでもありますよね。

能町 久保さんこそいいクラス入ってるじゃないですか。というかみんな、いいクラス入ってる。

久保 2024年は、3人ともいいクラスに入った年!

久保ミツロウ・能町みね子・ヒャダイン
(2024年12月21日のこじらせライブより)