彼はまるでアルコール依存症のようで…

少しでも安心材料がほしい。そう思った私は、自分の鞄に小さなビニール袋を入れ、小銭ができるたびそこに貯めることにした。

たかだか10円玉や100円玉貯金ではあったが、その重さにホッとしたのだ。

ある程度貯まると、こっそりと銀行に入金に行く。自分のお金なのに自分のものではないような気持ちだった。