<前回のあらすじ>
相沢蒼馬(内藤秀一郎さん)に睡眠薬を飲ませ、わざとバイク事故を起こさせた――。思い出した自分の記憶に、「私の知らない私がいた……」と衝撃を受ける羽田芽衣。記憶を失った場所に行けば何かわかるかもしれない、と転落現場に向かうことに。
そんな中、相沢龍之介は、篠原翠から迫られていた。《人殺し》である芽衣のことはもう忘れるよう訴える翠は、「まだあの子を信じるの?」と龍之介に告げて……。
西島奏多の自宅では、西島が、母・透子(朝加真由美さん)と過ごしていた。39歳に開業するつもりだと今後を明かす西島に、「期待通りね」と透子。あなたは昔から絶対に私の期待に応えてくれると続けた透子は、あとは初孫が生まれるのを待つだけと微笑む。
その頃、派遣は切られ、彼氏には逃げられ、自分には誰もいない、と絶望する中谷莉奈(渋谷凪咲さん)は、飛び降りようとしていた。一方、佐竹恭平(渋谷謙人さん)は、莉奈からの返信がないことに焦っていて……。
そして芽衣が記憶を失った転落現場に辿り着いた時、芽衣にとって思い出したくない記憶が次々とフラッシュバックして……!?
飛び降りようとしていた莉奈の元に駆け付ける佐竹。莉奈が「佐竹さんは、なんでここに来たの?」と問いかけると、佐竹は苦笑いをしながら「…さあ、なんでだろうな…」と返し、莉奈もかすかに笑うのだった。
記憶を思い出し呆然とする芽衣のスマホに、龍之介から着信が。意を決した芽衣は、龍之介と会ってこれまでのことを話すことに――。
翠が潤(萩原聖人さん)を殺害したという事実を知ってから、他のことは何も考えられなくなった芽衣。翠の気持ちを知るためにも、調査を開始し、潤と翠の母親・篠原佐江(酒井美紀さん)の関係を知る。佐江と潤が再婚する未来を翠が見ていたことに、芽衣は気がつく。
翠という存在がなくても、潤はどのみち助からなかった。そう言い聞かせて、芽衣は式場で働く中、翠から式場の資料請求の問い合わせメールが届く。翠が結婚しようとしていることを知った芽衣は、「私のお父さんを殺したくせに、誰かと幸せになろうとしている……」といてもたってもいられなくなり、メールにあった翠の住所へ向かう。
すると、翠の隣には蒼馬がいて……。幸せそうな翠の顔を見て、「絶対に許せない」と思った芽衣。「お前は人殺しだ」と手紙に書く。さらに、「ウエディング専門のヘアメイクアーティスト」として雑誌で紹介されている翠のインタビュー記事を見かけた芽衣は、どんどん翠の笑顔が許せなくなっていく。
フォトウェディングの仕事につけば翠に近づけるかもしれない、という思いのもと、芽衣は「ハートモーメント」に転職する。
翠への嫌がらせを続けていたある日、芽衣のもとに、蒼馬から話がしたいとメールが届く。2024年6月12日午後7時、芽衣は蒼馬とカフェで待ち合わせをしたのだった――。
「あの日、蒼馬くんの飲み物に、これを……」と睡眠薬を取り出した芽衣は、龍之介に謝罪する。その記憶も西島に操作されているかもしれない、と芽衣に告げる龍之介は、もう一度記憶を辿ることを提案。ところが、芽衣は「あのまま、西島さんと一緒にいればよかった」と言って、立ち去ってしまう。
その後、西島のマンションに戻った芽衣。芽衣は「あなたは知ってたの? 私が蒼馬くんを殺したこと」と西島に問いかける。「とうとう思い出したんだね」と話した西島は、蒼馬が病院に運ばれてきた日のことを語り出す――。
芽衣が蒼馬との待ち合わせのカフェに向かう途中、すれ違った黒い車。西島はこの車に乗っており、芽衣が睡眠薬を持っていたところを目撃。芽衣が蒼馬を殺害したことを直感した。芽衣を守ってあげなきゃいけないと考えた西島は、警察に対し司法解剖の必要はないと断言。その後、芽衣は、保身のために、西島に近づいていったという。
芽衣は自首するためにも蒼馬の血のついたシャツを返してほしいと訴えるが、西島は捨てたと言い放つ。さらに西島は、以前も芽衣が自首したいと言い出して自分との会話を録音していたことを明かし、「ボイスレコーダーのメモリーカード、奪い取れてよかったよ」と告げる。西島が芽衣からメモリーカードを奪ったときに、芽衣は崖から足を踏み外してしまったのだ。
「記憶をなくしてくれたおかげで、こうして幸せな夫婦になれたんだから」と微笑む西島。「俺のところにいれば安心だよ。俺が守るから。永遠にね」と芽衣に告げて……。
一方、龍之介は、翠と再び対峙し、芽衣が蒼馬を殺害した証拠について確認していた。蒼馬が以前言っていた「芽衣は嘘がつけない人」という言葉を信じたい龍之介は、「俺は逃げない」と翠に宣言する。
その頃、芽衣は西島のマンションから抜け出していた。龍之介から着信があり、もう一度会えないかと言われるが、芽衣は「全部忘れて、西島さんと生きていくことに決めた」と嘘をつく。そのまま電話で話していると、芽衣の前に龍之介が現れる!
芽衣と向き合った龍之介は、「あなたは、絶対に兄貴を殺してない。だからもう勝手にあきらめないって約束してください」と告げる。「約束するよ」という芽衣の返事に安どした龍之介は、飲み物を買いに行く。ところが、龍之介が戻ると、すでに芽衣は姿を消していて……。