「大人の学び直し」は肩ひじ張らずに
竹内菊池さんは43歳で大学院を修了されましたね。子育てや介護が落ち着いた後に、菊池さんのようにまた勉強したいと考える人も多いと思いますが、何かアドバイスはありますか?

菊池私は「いままで知らなかったことに触れることは、すべて学び」だと思うんですね。私は教育機関に行くことにしましたが、「学び」は人それぞれでいいと思います。本を読む、初めてのところに行く、価値観の違う人と話をする、すべてが学習機会になるはずです。いまはオンラインという手段もありますよね。私自身、学習サイトを覗くと、あれこれ手を出したくなって困るくらい。(笑)
竹内私は今年4月に開学したオンライン教育を提供するZEN大学で、「現代社会とサイエンス」という講義を受け持っています。学び直しという点で言うと、新入生の中には70代の方もいるんですよ。
菊池年齢を問わず、いろいろな学びの機会が広がっていくのは素晴らしいことです。
竹内いくつになっても興味のあることを探究したいという気持ちを持つこと、それも「人生100年時代」を充実して過ごす秘訣なのだと、あらためて感じます。
菊池大学では時代の変化を意識しながら講義を行うようにしていますが、いまの若い子たちは、産業革命にも匹敵するほど激しい現代の環境変化に、うまく対応しているな、とも思うんですよ。
竹内生まれた時から、デジタル技術に触れながら育っていますし。
菊池そうなんです。何でもノートに手書きしていた私たち大人世代こそ、時代に取り残されないよう、頑張ってチャレンジすべきなのかもしれません。