「今年の春はそなたと二人」
「田沼さまの不正の場を見てしまったなど…」と政言に伝える謎の武士。
ガックリと頭を下げる政言。
「『悪の権化』みてえに言われてまさ」と忠告する蔦重。
にこやかに蔦重の頬をつねる女郎・誰袖。その下に<嫉妬><怒り><絶望>の文字が順に流れる。
意知の「今年の春はそなたと二人」との声を背景に、涙を流す誰袖。
続けて女郎の着物ではなく、武家の着物をまとった誰袖が、蔦重と共に満開の桜を見上げる。
「花の下にて死なんとか」との誰袖の声を背景に、振り返って蔦重へ満面の笑みを見せた誰袖。
その下からなぜか<恐ろしきは人の心>との文字が浮かび上がる。