パニック映画で学んだことは
清水 なんだろう。
みうら パニック映画なんてジャンルがあった時代。
清水 ああ、『タワーリング・インフェルノ』とか『大地震』とか『ベン』とか。私たちの世代って、パニック映画がたくさんあったよね。
みうら 『ベン』って、ネズミの大量発生ね(笑)。パニック映画を見て、危機的状況になった時に自分ならどうするかって考えさせられたもんじゃない。他人まで助けられる勇気はあんのか、とか。
清水 ちっちゃい学び。(笑)
みうら でも、いざという時に人間は絶対アタフタするから。日頃から心がまえはしっかり持っていなきゃって思うよ。
清水 じゃあ、いまここで大地震が起きて、私が「助けて」と言ったらみうらさん、助けてくれる?
みうら うーん、オレが最初に「助けて」と言っちゃうかもしれないし……。
安齋 さんざん見てるわりに、あまり心がまえができてないみたいだね。
みうら ごめん。でも飛行機のパニック映画はほとんど見ているから、まず機長が倒れたら操縦席に座って冷静に自動操縦に切り替えますよ。それから管制塔と連絡を取り合って……。
安齋 自動操縦にはしちゃいけないんじゃない? オレ、みうらくんには頼りたくないなあ。(笑)
私は何者なのかを証明するために
清水 私もみうらさんに助けは求めないよ。だって「ツバくれおじさん」だから。
みうら あははは、違うって。(笑)
安齋 誰、それ?
みうら 昔ミッちゃんとオレ、わりと近所に住んでたんだけど、その頃、近所の公園にフィルムケースを子どもに差し出して「ツバをくれ」って言う変質者のおじさんが現れたことがあって。
清水 その人が、長髪でサングラスなのよ。
安齋 みうらくんじゃない。
みうら いや、違うってば(笑)。疑われるのもイヤだし髪をくくったら、なんとツバくれも途中から髪をくくり出した、って言うじゃない。
清水 子どもの学校の父兄たちが近所をパトロールする日に、たまたまみうらさんにばったり出くわしたの。
みうら そしたらミッちゃんがこっちを指さして、「ツバくれおじさんだ!」って言うわけ。
安齋 あははは。かわいそう。
みうら 人を見た目で判断してはいけないよ。(笑)