思いと体の動きはバラバラで

小高い丘を開発してできた大規模ショッピングモールを一周するのが日課。背を丸めて風をかきわけるように上り坂を頂上まで行くと、今度は下り坂だ。すると背後から強い風が吹いてくるではないか。

 

しばらく動けなかったが、手を地面につき、柵をつかんで立ち上がって柵伝いに歩き始める。田んぼの一本道の先にあるわが家までなんとか辿り着き、午後になれば治るだろうと、ベッドに潜り込んだ。

午後、軽い気持ちで近くの整形外科へ車を運転して行ってみた。鏡に映った顔が朝より腫れていたし、ヨロヨロとしか歩けなかったが、痛みはまったくない。診察室まで手すりにつかまりながらそろそろと入ると、「大腿骨骨折です」との診断で驚いた。