お前は俺の仲間だ!

その第29回。手ぬぐいの男を使い、腹がよじれるような黄表紙を作ろうと考えた蔦重。

鶴屋のアドバイスもあり、北尾政演(山東京伝)に執筆を依頼するも、できあがった原稿について、大田南畝や蔦重の妻・てい、新之助はみな微妙な反応を示します。そのため蔦重は書き直しを求めますが、北尾政演は拒絶してしまいました。

(『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』/(c)NHK)

その後、つやのもとに居候している政演のもとを訪ねた朋誠堂喜三二<平沢常富>
と恋川春町<倉橋格>。

二人に対して「絵やら戯作やらやって女にモテりゃそれでいいってぇか…。いいもん作るとか、大当たりとかそんなん、どうでもいいんですよ」とうそぶく政演でしたが、「机にかじりついて苦労してなんてな野暮はごめんで」と話したところで、春町が隣の部屋に違和感を覚えます。

春町が屏風をずらすと、そこには大量の書き損じが…。

その努力や苦労を感じ取った春町は「見栄を張るな。お前は俺の仲間だ!」と話すも、政演は、自分は喜三二の手合いだと必死に主張します。

しかし「違う!」と伝えた春町。

続けて「お前はこちらの者だ。来い!」と両手を広げると、逃げようとした政演をしっかりと両手で抱きしめるのでした。