女将役に憧れ

転機になったのは去年、『嘘解きレトリック』で小料理屋の女将役をやらせていただいたこと。私、ずっと女将役をやりたくて。旅館とか料亭、お弁当屋さんの女将さんとか。「ずっと見守ってくれるあったかい人」みたいな役に憧れがありました。

京都弁でのせりふは大変でしたが、演じていてすごく楽しかったし、見てくださった方が多くて、褒めていただいた。

最近は、『夫よ、死んでくれないか』に出演しましたが、「あの『安達祐実』と、あの『相武紗季』と一緒にお芝居ができる」という環境だったので、気持ちに火がついたというか、「お芝居が楽しい」と徐々に思うようになったんです。

今もお芝居に対する苦手意識は根底にはちょっとある。でも、お芝居をずっとやっている人たちでも演じる難しさを感じていると知りました。

「同じ壁にぶつかっているんだったら、私も頑張れるのかも」と思うようになって。だから、苦手の種類が変わってきたっていう感じかもしれないです。