どこか抜けているのが魅力
――演じる役・フミについて。
フミは寛容で旦那様とおじじ様のマイペースなところを全部受け止めているけれども、自分もどこか抜けているのが魅力かなと思います。
完全に時代劇なので所作が決まっていて、どちらの手を上に重ねるかなどにもお作法があり、気持ちやセリフと連動させて動くのが難しいです。フミは所作をきちんと教わって育ってきたはずなので、そのあたりはしっかりしたいと考えています。
――東京から戻ってくるおトキを迎え入れるシーン(第4週・第20回)のフミの心情について。
おトキが東京へ行ったときは、おじじ様がお金を捻出して東京行きを認めたことだし、「これをきっかけに東京で銀二郎さんと幸せになってほしい」と背中を見送りながら納得していました。
自分の足で添い遂げる人を見つけて、東京で幸せになるんだったらそれでいいと思っていたんです。でもとにかく心配でならなかったから、松野家へ帰ってきたときはやっぱりうれしかったですね。
すごくうれしいんだけれども、おトキが病気をしてないか怪我してないかという心配が先に立ち、映っていたかどうかわかりませんが、着物のほこりを払ったり足を触ったりしています。銀二郎さんとの間に何があって戻ってきたのかは、その後にゆっくり聞いたのではないかと思います。