小一郎を見守る女性たち
小一郎の家族は、百姓として貧しい中から苦楽を共に暮らしてきて、一番の理解者であり、支えてくれる存在だと思います。
実際、演じてくれている坂井真紀さん(母・なか役)や宮澤エマさん(姉・とも役)や倉沢杏菜さん(妹・あさひ役)は、本当の家族のように豊臣ファミリーを包んでくれています。
家族でのシーンは和気あいあいとしながらも、それぞれが俳優としてプロフェッショナルなので、より良い表現になるよう話し合いながらシーンを作っています。豊臣の家族は大人数ですが、皆さんがアイデアを出し合い、チームプレーで面白いシーンを作ろうとする空気があり、とてもありがたい。
小一郎は困難に直面すると立ち止まったり、自分の気持ちを押し殺したりしがちですが、幼馴染の直(白石聖さん)はそんな小一郎の気持ちを見抜き、背中を押してくれる存在。
百姓から侍となって戦国の世界に入っていく中、小一郎が小一郎らしくいられる場所であり、侍として成長させてくれる人でもあります。
(『豊臣兄弟!』/(c)NHK)
白石さんは高い集中力で役に向き合っていて、一緒にお芝居をするだけで誠実さが伝わってきました。何度も心を動かされましたし、直が白石さんじゃなかったらこうはならなかった、という表情をたくさん引き出してもらえたように感じています。