2020年6月23日号

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[特集]
〈親が元気なうちも、亡きあとも〉
うまくいく! 実家の片づけ

モノがあふれる実家をスッキリきれいにしたい。もう誰も住まない空き家を今後どうすれば? 室内の整理、リフォーム、処分、そのいずれにもお金の問題がついて回ります。そして忘れてならないのは、一切を引き受ける子世代にとって、これは親の老いや死を納得し受け取める、心の整理と表裏一体のものでもあること。誰もが悩んでいて一筋縄にはいかない実家の片づけを、経験者の声から考えます

●注目記事●

〈父の蔵書1万冊、母の着物を処分して〉
思い出のとば口になるものと
ともに暮らすのも悪くない

檀ふみ

自身が生まれ育った家を20代で建て直した。数年前には区画整理で敷地が半分になり、3番目の家を建てることに。父である作家・檀一雄さんの蔵書や母の着物を整理し、見えてきたこと

家の建て直しで遺品の整理に直面

生まれた時から住んでいた場所に新しく家を建て直し、2018年の秋に引っ越しました。新居はそれまでと同じく、下の兄家族との二世帯住宅です。

20年近く前から道路の拡幅が始まり、うちも半分が、計画に引っかかっていました。ただ、母が高齢で認知症の症状もあったので、急激な環境の変化はよろしくないと思い、交渉の席にはつかずにきたのです。15年4月に母が亡くなり、違う場所に引っ越すのか、半分になってしまう土地に家を建て直すのか、いろいろな方に相談しながら検討。翌年から改築に向けて動き出しました。建て直しを決めたのは、昔から我が家にあった思い出の樹木を、少しでも残したいから。売って更地になれば、木はすべて伐採されてしまいます。

それまで住んでいたのは、私が20代半ばに施主となって建てた家(2番目の家)です。若い身空でそのような決断をしたのは、生まれ育った家(1番目)の雨漏りに耐えかねたから。父は普請が好きで、増改築を重ね、家はつぎはぎだらけ。とにかくものが多く、蔵書にいたっては1万冊近くありました。

2番目の家はかなり大きな建物で、回り廊下を設け、壁一面を本棚にしました。それでも足りないので、廊下の床下にも本がしまえるように。収納もたくさん作り、古家にあったものはほとんど捨てず、収納の中にしまいました。その作業は、大正生まれで「ものを捨てられない人」だった母がすべてやったので、私はどこに何があるのかも知りませんでした。

今回、3番目の家を建てるにあたって、いったん家を空にする必要があり、妹と一緒に荷物を確認しました。そうしたら、出てくるわ、出てくるわ。父が集めた書画や旅先で買ってきた骨董品、美術品の量も半端ではありません。なにより桁違いなのが、食器の量です。父は50人くらい招いて家で宴会を開き、料理をふるまうのが趣味。食器も5客セットとかではなく、同じものが20~30枚ありましたし、大皿や大鉢など巨大な食器が山のようにあるのです。(一部抜粋)


他にも、ヨーコ・ゼッターランドのインタビュー「バレーボールと母と私をつなぐ家を、手放さずに守っていきたい」、見栄晴さん「女手ひとつで育ててくれた母は、 僕の何もかもを残していた 」、瀧波ユカリさん「無我夢中で実家を片づけて残ったのは、小さな後悔でした」など。他にも専門家による「老親が安全に暮らすための「片づけ」&「言葉がけ」」「空き家になった親の家、「売る」か「貸す」か」などが掲載されています。

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[第二特集]
スマホ疲れを感じたら

メールにネット検索、SNSにニュース閲覧、動画まで。私たちは一日に何度、スマートフォンを操作しているのでしょう。自宅にいる時間が長い近頃は、もはやからだの一部。この便利さに知らず知らず頼り、気がつけば目も肩も、そして心までもがお疲れ、という方が増えています。あなたのスマホ疲れを癒やす方法をご紹介します

●注目記事●

〈30秒でジワーッときいてくる〉
「スマホ首」を治す簡単ストレッチ
鄭信義

長時間のスマホ使用、また日常の家事などで首には負荷がかかりがち。整体師としてこれまで2万5000人以上に施術を行ってきた鄭信義さんが、自分で簡単にできるストレッチを教えてくれました

人間の頭の重さはボウリングの球1個分

私は整体師として患者さんと接するなかで、首の不調や、そこからくるさまざまな体調不良を訴える人が増えたことに気付きました。その原因がスマホの使いすぎによる首の筋肉の異常にあると考えた私は、その状態を「スマホ首」と呼び、効果的な治療法や予防法をお伝えしてきました。

スマホを使っているとき、私たちは俯いたり、前傾した姿勢になりがちです。人間の頭の重さは体重の約1割といわれ、大人の場合、平均で約5㎏。これはボウリングの球1個分もの重さです。さらに首を前に傾けた姿勢は、まっすぐな姿勢でいるときの5倍もの負荷がかかるといわれます。そうして首の筋肉が不自然に前に引っ張られた状態になるのがスマホ首です。

「スマホはあまり使わないから」という人でも、料理や掃除といった家事、子どもや孫、ペットの世話、読書や手芸、ガーデニングなど、日常で俯いている時間は意外と長いもの。また女性は筋肉量が少なく、少しの時間でも首や肩に負担がかかりやすいのです。

スマホ首になると、首の筋肉はつねに緊張状態になります。筋肉が緊張して固まると血流が悪くなるだけでなく、首の神経が圧迫されて自律神経のバランスも乱れます。そのため首や肩のこりなど体の症状だけでなく、不眠やイライラといった精神的な不調も起きてくるのです。また、姿勢が悪くなることで腰痛や膝痛が起きたり、首のシワ、顔のたるみ、お腹がぽっこり出てしまうなど、美容面に与える影響も見逃せません。(一部抜粋)

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[読みもの]

〈歌い、聴く自由を取り戻すために〉
大きく変わった世界で、 僕なりに闘い続けます
さだまさし

4月10日、自身の誕生日に行ったライブ配信で「緊急事態宣言の夜に」という新曲を披露したさだまさしさん。それは突然の事態に戸惑う人々の心に寄り添い、励ますメッセージでもありました。新型コロナウイルスをきっかけに世界が変わっていくなかで、さださんがいま考えていることは──

僕は毎年80回くらいコンサートを行ってきたのですが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、この春、30近くの公演が中止や延期となりました。歌を中心にした生活が長かったものですから、それがなくなったことにはいまだに慣れません。レコーディングやオンラインでの取材、ラジオやテレビ番組の収録など仕事はしているのですが、戸惑いがありますね。

これまでは、昼頃に起きてコンサートをやり、帰宅して夜中から朝方にかけて小説やエッセイの原稿を書いて寝る、という生活を送っていました。だから、家にいる時間が増えるとたくさん書けるかと思ったんですが……いつ書いてもいいとなると、案外モチベーションが上がらないんです。僕でさえこれですから、専業作家の方は大変でしょう。時間の制約がないということが、こんなに苦痛なのかと改めて思いました。(一部抜粋)

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[連載]

もう一度見たい!
「愛でたい男」Special

山田裕貴/北村匠海/中川大志

2011年4月22日号からスタートした連載「愛でたい男」では、その時々に輝きを放っていた各界の美男子を紹介してきました。9年間で登場した人数は、なんと100人以上。現在活躍がめざましい3人の、過去の貴重な写真を最新のコメントとともにお届けします

他にも、

親子対談・ 思い出のアーカイブをつくると、家族は豊かになる
内田樹× 内田るん
シングルファーザーと娘、 30年経って向き合えば

清水ミチコの三人寄れば無礼講
ゲスト 大根仁 & マキタスポーツ

ジャーナリスト・中村竜太郎の「会いたい人に、会いに行く!」
ゲスト・misono
誹謗中傷にも「いいね」する理由

などなど、盛りだくさん。ぜひご一読ください!!

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