「同級生が次々に子どもを産んだときと同じように、寂しく感じる時期がまた来るのかもしれない」(辛酸さん)

子どもの次は、孫の問題が

辛酸 私がアンケートで気になった回答は、「息子夫婦、孫3人と同居中。ワイワイガヤガヤ、『生きている』と強く感じる」(71歳・パート)。孫の存在って大きいらしくて、孫がいないとおばあさん同士の会話で立場が弱い、という話をよく聞くんですよ。

光浦 孫かー。産んでる・産んでない問題の子どもから、いる・いない問題の孫へと移っていくんだ。

辛酸 そう、孫を比べ合う。『埼玉政財界人チャリティ歌謡祭』という番組があるじゃないですか。埼玉の紅白歌合戦ともいわれている。

光浦 何、それ。(笑)

辛酸 埼玉県内の会社の社長とか知事とかが出てきて歌を歌うんですけど、必ずみんな孫を連れてくるんですよ。「こんな孫がいます」みたいな感じで自慢する。

光浦 お宝だ。

辛酸 だから、同級生が次々に子どもを産んだときと同じように、寂しく感じる時期がまた来るのかもしれない。

光浦 自分が産んだ子が孫を産むっていいなあ。赤ちゃんを2度も抱っこできるんだ。私は子どもが大好きなもんでね、居候中、お隣さんの赤ちゃんに微笑まれるだけで癒やされるよ。

辛酸 猫よりもいいですか?

光浦 うん、ずっといい(笑)。ねえ、あの都市伝説知ってます? 独身の人は死ぬとき、「子どもを産んでいたら私の人生どうなっていたんだろう」と必ず後悔するっていう。

辛酸 ひどい呪いですね。

光浦 恐ろしいでしょう。でも、人間は死ぬとき、自分の人生を肯定しないとやっていられない生き物だから、「人生これでよかった」と思うんだって。脳科学の本に書いてあった。誰がこんなヘンなこと言い出したんだろうか。

辛酸 台湾や中国でも、未婚のまま亡くなった人を死後に結婚させる風習がありますよね。「冥婚」という。そうやって魂を鎮める。

光浦 へええ。

辛酸 未婚で死ぬと成仏できないって勝手に恐れられてる。(笑)

光浦 「独身の人生、楽しかったわ~」って言って死んだかもしれないのにね。