「正解したら「ピンポ~ン!」。間違えたら「ブーッ」。これも世代や地域性を超え、日本人に共通する言語のようになっています。」(重松さん)

 

知識の海は広くて深くて

重松 宮崎さんは『Qさま!!』の企画で漢字検定に挑戦しました。オファーを受けたときのお気持ちは?

宮崎 あったのは責任感だけです。1回目には落ちましたし、本当にしんどかったな。番組の中で合否の発表があったのですが、そのときに思ったのは、落ちていても、いい敗者になろう、堂々と立っていようと。

重松 潔く負けを認める、グッド・ルーザーですね。

宮崎 2度目のチャレンジで合格しましたが、いつ、どこででも勉強できるようにつくった単語帳は20冊になっていました。そのとき50歳を過ぎていましたけれど、そういうことでもないと必死になって勉強なんてしません。いい機会を与えられたと思いました。

重松 「知る」ことの心地よさってあるでしょう?

宮崎 ええ。毎日、知らないことはいっぱい出てくる。そのつど調べて納得するというのは習慣になっていますし、楽しみのひとつです。漢字検定の勉強をしてつくづく思ったのは、《知識の海》を航海しながら研究を続けている人たちのすごさ。検定で頑張ったことで、遠くから眺めているだけだったその海のそばまで行けたけど、せいぜいきれいな貝を拾って帰ってきたくらい。けれど、その海の奥深さ、広さを知るきっかけになり、小さな貝でも集め続けていこうという気持ちになりました。

重松 「知る」ことは一生、続けられます。

宮崎 それとクイズ番組では、年齢に関係なく若い方たちとも真剣勝負ができる。それが自分の若さの秘訣にもなっています。

重松 その点、伊沢さんは長く最年少のポジションでしたが。

伊沢 15歳で社会人のクイズサークルに入ったんですが、そこで物知りの大人の方たちがいろいろなことを教えてくれたんです。テレビに出るようになってからは共演者の方たちにたくさんのことを学びました。感謝しています。