<ステップ3>モノを寄せる

*最短距離で移動できるよう、家具の配置を見直そう*

ライフラインと動線が確保できたら、次は空間の確保。片づけの際の最大のつまずきは、モノをいるかいらないかで選別するのに時間がかかること。

ですから、「いる」「いらない」の決断はしません。たとえばリビングを片づけると決めたら、「今は使わないけれど捨てたくないモノ」「本来の機能を果たしていないモノ」を別の場所にいったん寄せて、まずは空間を作ります。寄せる場所は、リビングの隅でも、空いている子ども部屋などでも構いません。

あるご家庭では、リビングの中心に置かれた大きなソファーにモノが積まれ、長年座れない状態になっていました。物置が部屋の大部分を占拠している状態は、見た目にも気持ちのいいものではなかったでしょう。ソファーは捨てたくないということなので、思い切って寝室に移動。すると、リビングに広い空間が生まれて暮らしやすくなり、大変喜ばれました。

モノを寄せた部屋を、そのまま物置にしてもよいならば、いっそパントリーのように「モノのための部屋」を作るのもおすすめです。予備のトイレットペーパーや防災備蓄品などもここに入れましょう。その際は、モノが見えるように並べること。見えないとつい同じモノを買ってきてしまい、ますますモノが増えるからです。棚やラックを運び込んで並べると、何があるか一目でわかりますし、取り出しやすくなります。

「余分な部屋なんてない」「動かすのは面倒」という方は、モノを部屋の片側に寄せ、その前に家具を置いて隠してしまうという究極の方法も。壁際に置いてあった家具を少し手前に出すだけで、その裏には収納スペースが完成。モノを捨てなくても、部屋をスッキリさせることは可能なのです。

 

\1ヵ所に収めて空間を作る/
 


〈部屋のあちこちに収納家具やモノが置かれた状態のお宅。部屋の一角に収納家具を集め、その家具と壁の間のスペースにごちゃごちゃしたモノを収納すると……立派なバックヤードが誕生。部屋の半分は作業スペースに〉