フードや環境は年齢に合わせる?
藤 先生のお話を伺っていて思ったのですが、年齢に合わせて、フードや住まいの環境も変えたほうがいいのでしょうか?
片川 フードは年齢に合わせたものをあげるのがおすすめです。子猫とシニア猫では必要な栄養素の量が違いますし、犬も猫も高齢になると食べる量が減って体調を崩しやすくなるので、高カロリータイプをあげるとか。あまり細かく考える必要はないですが、シニアになったら、シニア用に変えましょう。
藤 高齢になるにつれ、虫歯になりやすくなるとも聞いたのですが、犬に比べて猫には歯磨きの習慣がありません。うちでは、私が着ているジャージなどにじゃれて噛みついてきたときに、袖口でゴシゴシと歯を磨いたりしていますけど(笑)。そもそも虫歯予防はどうしたらいいのでしょう?
片川 噛むことで歯垢が取れやすくなるので、大粒のデンタルスナックをあげるのもいいですね。また、塗るだけで歯周病菌を防げる歯磨きペーストがあるので、それを塗ってあげるという方法も。歯ブラシが嫌いなワンちゃんにもおすすめです。この「C・E・TR歯みがきペースト」は、犬も猫も好きな「チキン味」なんですよ。
藤 そんな便利なものがあったとは! うちでも取り入れてみます。高齢になると、目が見えにくくなるとも聞きましたが……。
片川 犬も猫もシニアになると視力が落ちます。そうなった場合は、なるべく家具の配置を変えないこと。よく見えなくても、家の間取りや家具の配置が同じなら、今までどおりに生活できます。反対に、ペットが高齢になってから家具の配置を変えたり、引っ越しをしたりすると、ストレスになって体調をガクッと崩してしまうことも。
藤 猫の場合、シニアになったらあまり高いキャットタワーなどは置かないほうがいいのでしょうか?
片川 猫ちゃんは、マンションの高層階から飛び降りたとか、交通事故にあったというレベルでない限りは大きなケガになりません。高いところに登れなくなったら、自然と登らなくなるので大丈夫。ワンちゃんは、シニアになると高いところにジャンプしづらくなるので、お気に入りのソファやベッドの上り下りがしやすいように、足場や階段のようなものをつけてあげるといいでしょう。