角質層は、外的刺激から肌を守る大事な存在です。けれど年齢とともに古い角質が蓄積しやすくなり、その結果、スキンケアの効果を妨げたり、見た目の印象を損ねたり……。そこで角質ケアのメリットとリスク、正しいケア方法を、美容家の立河宜子さんに聞きました(撮影=小寺浩之 スタイリング=大沼 静 文=片岡えり)

老化角質が蓄積していないかチェック

健康な肌は細胞の生まれ変わりがスムーズで、スキンケアの効果が得られやすく、肌色も明るくなると説明するのは、美容家の立河宜子さん。

「湯船に浸かって肌を蒸し、角質をふやかしてから優しく洗顔をする。この基本ができていれば、不要な角質はきちんと落とせます。けれど、チェックリストにあるような状態が続く場合は、老化角質が蓄積している可能性があるため、ピーリング作用を持つスキンケアを利用するとよいでしょう。ただし、刺激を感じたり赤みが残ったりしたら使用をやめることが必須です」(立河さん。以下同)

角質ケア製品は使い方に注意が必要。

「角質層はティッシュ1枚分の薄さ。擦ったり角質を取りすぎたりするとバリア機能が低下し、乾燥や肌荒れの原因に。不要な角質だけを穏やかに除去し、入念に保湿もしましょう」

肌の一番上にレンガのように重なる角質が、刺激から肌を守って、肌内部の水分をキープ。古い角質が剥がれず表面に残って角質層が肥厚すると、ターンオーバーが遅くなり、スキンケアの浸透も妨げる
●チェックリスト

あなたの肌状態を確認してみましょう。当てはまるものが3つ以上あれば、古い角質が溜まっている可能性が

□ 肌が硬くてごわついている

□ 化粧水の浸透が悪い

□ 肌表面がざらざらする

□ 日焼けしていないのに、くすんで見える

□ 化粧のりが悪い