パソコンはできるんですか?

直感は当たった。面接室に入ると60歳近い白髪頭の男性と、40代後半ぐらいの男性の面接官がいた。まず白髪頭のほうが「あなた、体力は大丈夫ですか? お年ですよね? ご主人の体は?」とニヤニヤしながら話しかけてくる。それでいてメガネの奥の目は小さくて、意地悪そうなのだった。

次にもう一人の男性が「あなたは現場が長いですね。パソコンはできるんですか? 小学校や役所にも電話をかけて、情報を得たりするんですよ。できるんですか?」と、パワハラめいた質問をしてきた。

私はワードもエクセルもできるし、スマホだって毎日使っている。なんだか侮辱されたような気がして、面接官の「早く帰ってほしい、邪魔なんだよ」という心の声が聞こえるようだった。言い返してもむなしいので、黙っておいた。そして白髪頭が「15分経ったので、これで。次がありますから」と言い、席を立った。

私は言いたい。面接官がこちらを観察しているのと同様、こちらも面接官を観察している。そして面接官を通して、彼らが所属する事業所や役所のことを見てもいるのだ。今はあぐらをかいて威張っている人も、いずれこちら側に来る。そのときになって初めて、厳しい現実を知るだろう。

私は民間の事業所で仕事を探すことにした。民間のほうが考え方が柔軟で、年齢も幅広く受け入れているからだ。へこたれず次に向かって進んでいこう、必ず道は見つかると信じて。


婦人公論では「読者体験手記」を随時募集しています。

現在募集中のテーマはこちら

アンケート・投稿欄へ