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使い捨てカイロ
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使い捨てカイロ

使い捨てカイロは、「火を使わないカイロ」として開発されました。元々日本には、温めた石を懐に入れて使う「温石(おんじゃく)」や、ベンジンを燃料として使う「ハクキンカイロ」がありましたが、これらは火で加熱する必要があるため、手軽に使えるようなものではなかったのです。

開発の際にヒントとなったのは、アメリカ陸軍が使用していた「フットウォーマー」です。これは水筒の中に鉄の粉と食塩を入れて熱を発散させて使うもので、この「鉄の粉が錆びるときの酸化熱を利用する」という点に着想を得て使い捨てカイロが誕生しました。

1975年に初めて使い捨てカイロを開発・商品化したのは旭化成工業(現・旭化成)でした。しかし、この使い捨てカイロの使用は主に医療現場に限られていたため、一般向けの商品ではなかったようです。

その後このカイロを元に、ロッテ電子工業(現・ロッテ)が日本純水素(現・日本バイオニクス)と使い捨てカイロを共同開発し、「ホカロン」の商品名で1978年に全国発売。火を使わない手軽さが受けてヒット商品になりました。

こうして誕生した日本の使い捨てカイロは、現在ではアジア諸国を中心に欧米でも普及が進んでいます。