乾燥がすすむこれからの季節は、かゆみトラブルが生じやすくなります。かゆい部位をかいてしまうと、皮膚が傷ついてバリア機能が低下し、より強いかゆみに襲われてしまう「かゆみサイクル」に突入してしまいます。適切な対策とセルフケアでかゆみの連鎖を断ち切りましょう。
就寝時は特にかゆみを感じやすい
就寝時は、入浴による体温の上昇や布団・衣類のこすれにより肌が刺激を受けやすいため、一日の中でも特にかゆみを感じやすい時間帯です。
手足のかゆみなら手が届きますが、背中のかゆみは容易にかくことができず、何度も目が覚めてしまい、寝不足につながることもあります。就寝時にかゆみを感じる人は、寝る前に、保湿剤とかゆみ止めを塗布すると良いでしょう。
「かゆみサイクル」を抜け出すためには
かゆいと感じてかくと、バリア機能が低下して炎症が起き、皮膚が荒れてさらにかゆくなる悪循環、「かゆみサイクル」が回り始めます。かくだけでなく、衣類のこすれによる刺激などで皮膚が荒れて、かゆみが起こることもあります。かゆみサイクルはきちんと治療しないと脱出が困難になり、かゆみがどんどん悪化してしまいます。特に孫の手やのびた爪などでかくと、皮膚を傷つける可能性があり、かゆみサイクルを起こしやすくなりますので注意しましょう。
かゆみサイクルを止める方法は、「かかないこと」です。かかなければ、かゆみがひどくなることも、皮膚が荒れることもありません。
かかないためには、入浴時に熱めのお湯につからない、室内の湿度を60%程度に保つ、綿の衣類や寝具を使うなど、皮膚への刺激をさけること、さらに、かゆみ止めを塗ることが有効な場合があります。