イメージ(写真提供:Photo AC)
7月3日から新紙幣の発行が始まりました! これからは北里柴三郎(千円)、津田梅子(五千円)、渋沢栄一(一万円)が印刷された紙幣が流通していくことになります。発行開始から1ヵ月が過ぎた現在では、ATMやレジの支払いなどで新紙幣を手にする人も増えてきました。そのためか、旧紙幣とは大きく異なるデザインに改めて注目が集まっているようです。

旧紙幣との違いが目立つ!

偽造対策の強化とユニバーサルデザインの向上を目的とし、新紙幣にはさまざまな変更が加えられています。

特徴的なのは、表面の左下に施された「3Dホログラム」です。すでに新紙幣を持っているという人は、試しに左右に少し傾けてみてください。角度によって肖像の向きが変わるはずです。このような、紙幣に3Dホログラムを採用した例は世界で初めてだといいます。

もう1つ大きな特徴として、旧紙幣では漢数字で大きく描かれていた「千円」「五千円」「壱万円」の額面が新紙幣では小さくなり、代わりに旧紙幣では小さく描かれていたアラビア数字が大きくなっています。

漢字が読めない外国の人などに配慮しての変更ですが、旧紙幣との違いが一目瞭然なため、初めて新紙幣を手にした人は驚くことが多いようです。SNSでは現在、「一瞬外国紙幣かと思ってしまった」などの声が見られます。

そもそも、紙幣が新しくなったのは平成16年(2004年)以来20年ぶりのこと。長く慣れ親しんできたデザインが一新され、違和感を覚えるのは当然のことといえます。

そんな新紙幣ですが、レジや自販機によってはまだ対応していないことがあるようです。筆者も先日、ATMで下ろした千円札がすべて新紙幣だったということがありました。コンビニのレジで恐る恐る差し出してみたところ問題なく使えましたが、万が一のことを考え、しばらくは財布に旧紙幣をストックしておくことになりそうです。

 

コラム:使いづらい?二千円札。二千円札が発行されたのは平成12年(2000年)のことです。その年のサミット(首脳会議)が沖縄で開催されたことから、記念として沖縄のシンボル「首里城」の「守礼門」が描かれています。そのためか、沖縄では今も二千円札が多く流通しています。ただ、その他の都道府県で二千円札を見かける機会はなかなかありません。理由は諸説ありますが、「ATMや自販機などで対応していないことが多い」など、いまだに使い勝手が悪いことも関係しているとされています。流通数が少ないことから、二千円札の存在自体知らないという人も多いようです。時には、レジで店員さんに偽札と間違われてしまい、ちょっとしたトラブルになるケースも……。もちろん法律上は問題なく使用できるのですが、沖縄以外の場所ではやや使いづらい紙幣といえそうです。

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