イメージ(写真提供:Photo AC 以下すべて)
秋の夜に公園などを散歩していると、樹上からスズムシのような鳴き声が聞こえてくることがあります。他の虫の声をかき消すほどの大音量なので、ずっと聞いていると耳鳴りがしてくるほどです。いったいどんな虫なのでしょうか。

樹上で鳴くのは何の虫?

この時期、夜になると樹上から聞こえ始める「リーリーリーリー」という虫の声。他の秋の虫に比べるとかなり声が大きいため、うるさく感じる人もいるかもしれません。

この鳴き声の正体は「アオマツムシ」です。中国原産とされる外来種で、日本には輸入した木などに混ざって明治時代ごろにやってきたといわれています。

アオマツムシ

アオマツムシは8月の終わりから10月ごろにかけてよく見られ、樹木だけでなく建物にも集まります。地域によっては家の外壁やマンションの通路などに大量発生し、ちょっとした騒ぎになることもあるようです。

分布は今のところ本州・四国・九州に限られ、北海道・沖縄には生息していません。

また、東北でもあまり見られないとされてきましたが、近年は温暖化のためか生息域が北上していて、現在では青森県でも生息が確認されています。

『夏の空に響くセミの大合唱!地域によって聞ける鳴き声に偏りがあるってほんと?東日本では「あのセミ」が分布拡大中』