俳優の今田美桜さんがヒロインを務める連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合/毎週月曜~土曜8時ほか)。14日から、第3週「なんのために生まれて」が放送されます。舞台は昭和10年に移り、のぶ(今田さん)は高等女学校5年生、嵩(北村匠海さん)は、漫画が好きな中学5年生に成長。本役である今田さんと北村さんが登場し、物語が加速していきます。3月に開かれた第1週試写会には、今田さんと北村さんに加え、制作統括の倉崎憲さんが参加。ドラマに込めた思いを語りました。(取材・文:婦人公論.jp編集部)
老けメイク披露
朝ドラ通算112作目となる『あんぱん』は、子どもたちの人気者・アンパンマンを生み出したやなせたかしと、小松暢の夫婦をモデルとした物語。ヒロインの<朝田のぶ>を今田美桜さん、<柳瀬嵩>を北村匠海さんが演じる。2人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『アンパンマン』にたどり着くまでを描く。
3月31日に放送された初回は、“逆転しない正義”を強く打ち出して、物語が幕を開けた。
初期のアンパンマンが空を飛ぶ映像とともに、嵩のモノローグが流れる。
<正義は逆転する。信じられないことだけど、正義は簡単にひっくり返ってしまうことがある。じゃあ、決してひっくり返らない正義ってなんだろう。おなかをすかして困っている人がいたら、ひときれのパンを届けてあげることだ>
晩年の嵩がアンパンマンを描いていると、のぶが部屋に入ってきて明るく声をかけた。今田さんと北村さんは老けメイクで演じた。
試写会後の会見で倉崎さんは「冒頭のシーンの年齢設定は50代。今田さんも北村さんも20代後半なので、見た目的にもなるべくリアリティに近づけたいという思いもあった。漫画家としてアンパンマンを生み出していく、辿り着くまでをこのドラマで描くんです、ということを最初に提示したかった」と説明した。