佐光 母親ができないとわかれば、「しょうがないなあ」と、自分たちで何とかしようと方法を考えるものです。お風呂掃除も、長男が小学校に上がったときにやり方を教えたら、私よりすっかり上手になって、その後は長男の担当に。お米を炊くのが得意なのは次男。計量きっちり、きちんと研ぐので、炊けた炊飯器を開けた瞬間に、「今日のごはんは次男だ」とわかる。私は雑だから、ごはんがビチャッとなるので。

くわばた それ、もう“ママのお手伝い”ではないですね。ママのできないことは僕が、私がやる。みんなで分担してやればいい……。

 

全部まかせれば、夫と子どもで何とかします

佐光 そして、ここが大変重要なんですが、「私はここまではできる」と線を引いたら、あとはまかせる。自分のやり方を押し付けない。そうすれば、家事はうんとシェアしやすくなります。たとえば自分が夜、出かけるときは、夫に「ごはん、お願いしますね」と丸投げする。みんなで作るのでもいいし、外に食べに行くというのもあり。楽しんでもらう。

くわばた 私は、ハンバーグを焼いて冷凍しておいて、あとはチンするだけとか、焼きそばの材料を全部、切っておいて、炒めるだけにしておくとか、何かしておくなあ。やっぱり、申し訳ないと思うんでしょうね。

佐光 夫は大人だし。全部まかせれば、夫と子どもで何とかしますよ。

くわばた そうかあ……。

佐光 出かけるときに子どもにごはんを炊くのを頼んだのに、忘れていたことがありました。普通は怒りながらママが急いで炊くか、コンビニに買いに走るか、ですよね。でも、うちの場合、「おかずは私の担当だから作ったけど、ごはんがないのよ」と言って、その日はおかずだけの夕食。飢え死にはしません。

くわばた え~っ、私なら、最後には自分でごはんを用意してしまう。