イメージ(写真提供:Photo AC)
物価高の現在、豚肉や牛肉よりも安価なことから鶏肉の売れ行きが好調です。鶏肉は高タンパク・低カロリーな食品であるという点でも注目されており、特に徳島県のブランド地鶏「阿波尾鶏(あわおどり)」は、疲労回復に効果的な成分「イミダゾールペプチド」をブロイラーよりも多く含むことがわかっています。阿波尾鶏が持つ栄養とおすすめレシピをご紹介します。
この記事の目次
「イミダゾールペプチド」とは
「熟成 阿波尾鶏」を使ったおすすめレシピ

「イミダゾールペプチド」とは

渡り鳥の羽の付け根や、マグロやカツオなどの回遊魚の尾びれの部分には、持久力にかかわる成分「イミダゾールペプチド」が含まれています。

これには脳と筋肉両方の疲労回復力を高める効果があり、人間の脳や筋肉にも含まれていますが、加齢とともに減少していきます。そのため、日頃よく身体を動かす人や頭を使う人は、食品からイミダゾールペプチドを摂取するのがおすすめです。

イミダゾールペプチドは鶏むね肉に豊富に含まれているため、手軽に摂取するなら鶏肉がよいでしょう。

栄養の専門家である稲毛病院・健康支援科部長の佐藤務先生は鶏肉を食べる意義について、「身体づくりには、動物性たんぱく質が必要ですが十分な量を摂ろうとすると、牛や豚だと脂肪やカロリーの摂りすぎになりがちです。鶏肉は『高タンパク・低脂肪・低カロリー』であり、加えて疲労回復成分が豊富に含まれているので疲れやすい方にも積極的に摂り入れるように指導しています。さらによいのが価格です。毎日食べても経済的に負担が軽いので患者さんに勧めやすいのも利点です」と話します。

また、イミダゾールペプチドにはアンセリンとカルノシンがあり、「阿波尾鶏」には、その両方ともがブロイラーに比べて多く含まれ、合わせた量はむね肉においては1.5倍以上にも及びます。

「イミダゾールペプチドは、脳と筋肉両方の疲労回復力を高めることがわかっています。最近は鶏肉もたくさんの種類がありますが、栄養面を意識して選ぶことが重要です。疲れがなかなかとれないと感じる方は、鶏肉メニューを継続して摂ることをお勧めします」(佐藤先生)