「できるだけ動かない」を意識して
続いて家事動線は、短ければ短いほど効果大。たとえば洗濯は、濡れた衣類をベランダに運ぶだけで一苦労ですよね。「洗濯物は屋外に干さなければ」と思いがちですが、最近は優秀な衣類乾燥機や抗菌洗剤があるので、室内干しでも特に問題はありません。
わが家では洗濯して干すまでの動線を、「ランドリー基地」として洗濯機回りに集約。作業ごとの移動を徹底的に減らせただけでなく、天候や帰宅時間を気にする必要もなくなりました。
料理や風呂・トイレ掃除などの動線も、「できるだけ動かない」を意識して環境を整えましょう。
家事はそもそも、家族が健康で快適に過ごすためのものです。私の父は家事をいっさいしない人でしたが、母が親の介護のために家を空けがちだった時期に、食生活の乱れから体調を崩しました。
その時、家族の誰もが一通りの家事はできなくては、と痛感したのです。私自身、「必要なものがすぐに見つかる」「家事のルールがシンプル」な家に環境を整えてから、夫にも協力を頼みやすくなりました。
家を見直す作業は、少し大変かもしれません。しかし環境さえ整えておけば、効果はその後もずっと続きます。この機会に、「“ラク”がずっと続く家」をつくってみませんか。