徳川美術館の華といわれる国宝が大阪に

徳川家康の九男・義直(1600~1650)によって江戸時代に創始された尾張徳川家。名古屋城を居城とした格式高い大名家で、紀伊徳川家・水戸徳川家とともに御三家のひとつに数えられていました。
徳川美術館(愛知県名古屋市)は、尾張徳川家に受け継がれてきた美術品と、様々な道具類を含む1万点余りの品々を所蔵しており、大名文化を伝える包括的な遺産として特筆すべきコレクションです。

そしてこのたび、徳川美術館が有する貴重な所蔵品から選りすぐりの名品が、大阪・あべのハルカス美術館にやってきます。

本展では、甲冑(かっちゅう)や刀剣などの武具のほか、茶道具や香道具、能道具、婚礼調度、書画などを通して、尾張徳川家の歴史と華やかな大名文化を一挙に紹介。『源氏物語』を絵画化した作品として現存最古の国宝「源氏物語絵巻」と、最高峰の漆工芸で“日本一の嫁入り道具”とも称される国宝「初音の調度」といった、日本を代表する名品も特別公開されます。展示品の一部をご紹介しましょう。


【銀溜白糸威具足】

ダイナミックに展示されるのは、尾張徳川家の初代・義直が着用した甲冑である「銀溜白糸威具足(ぎんだみしろいとおどしぐそく)」。太平の世となった江戸時代においても大名は大将としての威厳を示すため、格式にふさわしいさまざまな武具が取り揃えました。今日それらは、徳川軍団最大の備えを擁した尾張徳川家の武威を示すものとして大切に守り伝えられてきました。
大坂での開催にちなみ、大坂落城の際に焼けてしまうも再び焼き直され、家康の所有となった小刀「鯰尾藤四郎」も出品されます。

銀溜白糸威具足、江戸時代 17世紀


【国宝 源氏物語絵巻】

日本の絵巻史を代表する現存最古の源氏絵、国宝「源氏物語絵巻」から、4場面を特別公開。会期中、4場面が順次展示されます。

国宝 源氏物語絵巻 宿木(三)
平安時代 12世紀 ※展示期間:5/28~6/9
(その他の場面:竹河(一)4/25~5/12、早蕨5/13~5/26、東屋(二)6/10~6/23)


【国宝 初音の調度】

3代将軍徳川家光の長女・千代姫が、尾張徳川家2代藩主・徳川光友に嫁いだ際の婚礼調度品であり、江戸幕府の威信を示すかのように豪華な国宝「初音の調度」。
国宝「源氏物語絵巻」とともに、徳川美術館のコレクションの精華というべき逸品です。

国宝 初音蒔絵旅櫛箱
江戸時代(寛永16年(1639)) ※展示期間:4/27~5/26



【応募締め切り日】4月14日(日)
※当選者の発表は賞品の発送をもって代えさせていただきます(4月末頃予定)
 

■開催概要
「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」
会期:2024年4月27日(土)~6月23日(日) ※会期中、展示替えあり
会場:あべのハルカス美術館(大阪) 
休館日:5月7日(火)、5月27日(月) 
開館時間:火~金/10時~20時 月土日祝/10時~18時 ※入館は閉館30分前まで
観覧料:一般1,800円、大学・高校生1,400円、中学・小学生500円

主催:あべのハルカス美術館、徳川美術館、読売新聞社 
協賛:岩谷産業、清水建設、大和ハウス工業

お問合せ:06-4399-9050(あべのハルカス美術館)
公式HP:https://www.aham.jp/
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