ただ、いくら石川が秀でているとはいえ、バレーボールは1人で勝てるスポーツではない。石川に続けとばかりに、現在の日本代表には注目選手たちがまだまだいる。
石川と同じアウトサイドヒッターというポジションに入る高橋藍(らん)(※「高」ははしごだか)。彼は22歳の現役大学生でありながら、イタリアへ渡り、石川とともに世界最高峰リーグに身を置いている。
188センチの身長は日本でも決して高いわけではない。だがサーブレシーブや、ディグ(スパイクレシーブ)力は抜群で、高校卒業後の20年、日本代表に初選出されると、飛躍的な成長を遂げてきた。
スマートなのはプレーだけでなく、端正な顔立ちでコミュニケーション能力も抜群。日本やイタリアのみならず、フィリピンやタイなど広くアジア圏で圧倒的な人気を誇る。
「たくさんの人たちに応援してもらえることが自分の力になる」と感謝を述べる笑顔は、まさにアイドルそのもの。だが人気に踊らされることなく、「今までにいないタイプの選手になって、世界で活躍したい」と貪欲さを見せる。急成長を遂げてきた高橋のプレーと笑顔は必見だ。