診断監修を担当した中園ミホさん。脚本家。1959年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後、広告代理店勤務、占い師を経て、脚本家に。代表作に『やまとなでしこ』『ハケンの品格』『Doctor-X 外科医・大門未知子』『花子とアン』『西郷どん』など。2025年放送予定のNHK連続テレビ小説『あんぱん』の脚本を担当。また、占い師としての経験を生かし、エッセイの執筆やウェブサイトの監修も手掛ける。最新刊は『強運習慣100 運をつかんで幸せになる』(エクスナレッジ)。
「やまとなでしこ」「ハケンの品格」「Doctor-X 外科医・大門未知子」「花子とアン」など数々の名作を世に送り出してきた脚本家の中園ミホさんは、50年以上のキャリアを持つ占い師としても活躍中だ。占いサイト「中園ミホ 解禁! 女の絶対運命」が人気だが、このたび新たに人間関係の悩みに特化した性格診断サービス「だったら! マンダリアン!」の配信がスタート。その醍醐味や込められた想い、そして人生の出会いについて聞いてみた。
(構成◎丸山あかね)

前編からつづく

人間関係はバランスが大事

占い師でもある私は、脚本の新しい仕事が決まると、スタッフや役者さんの生年月日をさりげなく聞き出して占います。昔は芳しくない結果が出ると前途多難だと落胆していたのですが、今は相性のいい人だらけだと、逆にガッカリしてしまいます。和気あいあいでスムーズに進むものの、視聴率がイマイチだったり、話題にならなかったりするケースが多いのです。

一方、これは一筋縄にはいかない人間関係だ、という場合には、喧々諤々で現場が翻弄されたり、トラブルが起こったりと、はらはらの連続ですが、作品としては大成功を収めるのです。

どういうわけなのかというと、相性が良い人ばかりが集まっていたのでは、ヌクヌクとしてしまい、斬新な発想や切磋琢磨してやっていくという状況が生まれづらいのです。ピンチはチャンスといいますが、上手く行かないからこそ思案するのだし、巻き返さねばと奮起するのですね。みんなで困難を乗り越えようとすることで想像以上の力が出るのだと思います。

また、私はかつて経営者の鑑定もしていましたが、問題のない社員ばかりでは業績は上がらないんだな、という発見がありました。あからさまに上司にゴマを擦る調子のいい人がいたり、出世のためには手段を選ばないような野心家がいたり、丁寧過ぎてちょっと要領の悪い人もいるといった具合にバラエティに富んでいるほうが、総じて刺激的で大きなエネルギーが生まれるのです。そうして考えてみると、要となるのは「グループ内のバランス」だということがはっきりとわかります。

グループで相性診断ができる

詳しく占う時は、そこへ運のバイオリズム、それぞれの人の運気も絡んできます。私の占いでは、12年をひとつの周期として、1年ごとに「胎生」「童幼」「縁起」「衰勢」「極楽」「餓鬼」「回帰」「天恵」「老熟」「逢魔」「空亡」「未明」という運気が巡ります。それぞれの運気に意味があり、積み上げてきた努力が実る「天恵」の人もいれば、人生の宿題が与えられる試練の時「空亡」の人もいるといった具合に、グループ内にいる人達がさまざまな運気を持ち込み、人にあげたり、人からもらったりしながら、互いに影響しあっているのです。
(マガジンハウス刊「相性で運命が変わる 福寿縁うらない」参照)

運気の良い「天恵」の人ばかりが集まっていたら、凄く良いことが起こりそうだと思うかもしれませんが、強すぎて、グループ内の運気が乱れるということがあります。運気の悪い人がいないと、運が流れるスペースがなく、動きが止まってしまうからです。それはエネルギーが活性化しないことを意味しますので、大きな成果にはつながりづらいでしょう。

相性同様、運気の点から見ても、大事なのはバランス。いろんな運気の人がバランスよくいることが理想的なのです。これからは、良い/悪いといった表面的な占い結果に落ち込まない、舞い上がらないこと。冷静に、本質的な部分を見てほしいと思います。