東大生への誤解

そうした経験を基に、僕は東大に合格してから、勉強法を研究するスペシャリスト集団をつくりました。現役東大生や予備校の講師、大学の先生などに集結してもらい、次のようなことをしています。

『自分にあった方法が見つかる! 勉強法図鑑』(著:西岡壱誠、東大カルペ・ディエム、TAC出版)

 

・東大生にアンケートを実施して、勉強法や使っていた参考書、生活習慣などのデータを収集、分析。

・分析結果をもとに、全国の学校現場で「リアルドラゴン桜プロジェクト」を実施して、勉強法の指導などを行う。

・これらの成果をネットメディアや書籍で公開。

今回執筆した『勉強法図鑑』でも、さまざまな勉強法を取り上げ、実際にその勉強法を実践した東大生に話を聞き、結果を分析したうえで掲載しています。

「東大生がやった」なんていうと、「どうせ東大生だからできたんでしょ?」「自分や自分の子どもには真似できない」と思われたかもしれません。でも、そんなことはありません。

加えて言えば、多くの方が東大生は何もしなくても「頭がいい」「できる人」と考えているかもしれませんが、それも違います。

もちろん記憶力がほかの人よりいいとか、記述力があるとか、尖った才能を持っている人もいます。でも才能だけでなんとかなるほど東大入試は甘くありません。

ほかの大学入試より課される科目数が多く、求められる能力も多岐にわたります。記憶力や記述力だけではなく、論理的思考力など、さまざまな能力が問われるのが東大入試なのです。