好きだけど……無理!

結婚してまもなくのこと。義母が突然事故で亡くなり、夫の実家がある福井県の小さな村に行きました。そこでは、昔で言う隣組のようなシステムが残っており、ご近所総出で弔うのが習わし。と、そこまではよかったのですが、衝撃は葬儀の後。

遺体を火葬場に運ぶのかと思いきや、着いたのは田んぼ。なんとその一角にある小屋の中で、ひと晩かけて自分たちで遺体を焼くと言うのです!

義母のことは大好きで、情がなかったわけではないのですが……。翌朝、骨を拾いに中へ入れと言われても、焼け残りがあったらと思うと、怖くて入れませんでした。

この風習は20年ぐらい前に条例で禁止されホッとしていますが、新妻だった頃のあの体験は、かなりのトラウマです。

(福井県・主婦・53歳)

 

儀式も15年続けてみると

夫の家では、親族の誕生日を祝う習慣があります。義父母くらいならまだしも、義兄、義姉、甥っ子、姪っ子など、全員にプレゼントを用意しなければならず、毎月必ず誰かの誕生日という感じ。

義母からもらった趣味の悪いセーターやバッグも、彼女の前では2、3回身につけなきゃならないとか、捨てられないといった悩みも……。電話で「おめでとう」だけじゃいけないの? 昔はこの一族、本当にウザいっ! と思っていました。

でも、この儀式を15年も続けた今となっては、なんとなく楽しみに。特に、甥っ子や姪っ子たちへのプレゼント。最初はおもちゃや服だったのが図書券になり、現金になりと、だんだん味気なくなってきたものの、子どもたちに喜んでもらえると、やはり嬉しい。

さらに義父母と同居を始めてからは、こちらがほしい物もリクエストしやすくなり……。義父母へのプレゼントも、最近では義姉兄の家族と合同で、ホテルでのディナーや旅行を贈るのが主流。親孝行気分も味わえて、気持ちがいいです。

(山口県・主婦・45歳)