暮らしを守るために
働く人の現場を見て

半日かけて発電所内をめぐり、使命感を持って働いている人たちの姿を間近に見た坂下さん。「発電所で働く皆さんの大変さ、やりがいはどんなことですか?」と、小幡さんに尋ねると――。

「私たちは24時間365日、使われる量に合わせて電気をつくり続けています。それができるのは設備が正常に動いてこそ。設備の点検やメンテナンスは欠かせませんし、不測の事態が発生した場合に迅速に対応できるよう、日々の訓練や勉強も必要です。そういった大変さや緊張感を持ちながら仕事をしています。その裏返しが、やりがいと言えるのかもしれません。トラブルを未然に防いで、毎日無事に電気を送り届け、皆さんの生活を支えることが私たちの誇りです」

その言葉を聞いて坂下さんは、思うところがあったようです。

「発電所を見学させていただいて、電気はあって当たり前ではない、と気づかされましたし、とくに発電にかかわる皆さんの絶え間ない努力を初めて知ることができました。そうして生まれた電気が私たちの暮らしや命を守ってくれているのだと、あらためてありがたさを実感。家に帰ったら子どもたちにも話をして、今まで以上に電気を大切に使いたいと思います」

景勝地「気比の松原」から、発電所を望む

この敦賀訪問の機会に、坂下さんは日本三大松原の一つ、「気比(けひ)の松原」に立ち寄りました。「青い海と松林が美しく、一枚の絵のように感じられます」。この海岸からは対岸に敦賀火力発電所が望めます。さらに敦賀には、国指定名勝「おくのほそ道の風景地」でもある氣比神宮もあり、一度は足を運びたい観光スポットです。今回は「電気を生み出す現場」を訪問することで、毎日の暮らしを支えている電気やエネルギーについて再発見する旅となりました。

左/敦賀駅から徒歩5分、日本三大鳥居の一つがある氣比神宮 右/敦賀湾最奥部に広がる気比の松原は、白砂青松の景勝地

訪れた人
坂下千里子(さかした・ちりこ)

1976年京都府生まれ。タレント、コメンテーターとして情報番組で活躍。二児の母としても奮闘中

誌面の内容について感想をお聞かせください。
お答えいただいた方のなかから抽選で、
婦人公論オリジナル図書カード
1000円分を20名様に差し上げます。
締切日:2025年2月20日(木)