Pop-up Dictionary

飛び出す辞典(Pop-up Dictionary)を使うと、意味を知りたい単語をダブルクリックや右クリックすることで、その画面上に、直接語彙の説明が表示される。これは、従来の辞典を使うよりはるかに簡単だ。多くのサービスが登場しているが、Googleが提供する拡張機能を例にとって紹介する。

Google Dictionary (by Google)
https://chromewebstore.google.com/detail/google-dictionary-by-goog/mgijmajocgfcbeboacabfgobmjgjcoja

これは、Google Chromeで使うと安定性と手軽さに優れて、英語と日本語の語彙説明をすぐ切り替えられる点で利便性も高い。ただし、使っている機種やソフトによって使えるPop-up Dictionaryは違うので、それぞれ確認していただきたい。

Pop-up Dictionaryの使用例<『使うための英語―ELF(世界の共通語)として学ぶ』より>

上図では、functionallyという副詞の解説がダブルクリックで表示されている。英語での意味解説に加え、発音もコンピュータの読み上げではあるがすぐ聞けるので、毎回ぜひ確認したい。

下図は、英語で意味が理解しにくい場合に、ウィンドウの左下にある翻訳機能で日本語に切り替え、日本語で意味を確認している例である。ただし、日本語に切り替えた後の発音は、典型的なカタカナ読みなので、こちらの音読は参考にできない。

Pop-up Dictionaryの使用例<『使うための英語―ELF(世界の共通語)として学ぶ』より>

飛び出す辞典を使うと、リーディングを中断することなく知りたい単語を即座に調べることができる。この方法なら、調べた語彙を覚えようと無理せずに、気になる単語は気楽に「調べ捨てて」先に進み、同じ単語を繰り返し調べても気にしなくていい。

語彙でひっかかるストレスを最小限に抑えながら、快適に英語を多読して、リーディング力を高められる。

Googleのほかに、有力な英英辞典や日本の英和辞典も飛び出す辞典を提供しているので、興味があればさまざまなものを試して、自分に合ったものを選んでいただきたい。

●注
(1) Nation, 2008. p.50

 

※本稿は、『使うための英語―ELF(世界の共通語)として学ぶ』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。


使うための英語―ELF(世界の共通語)として学ぶ』(著:瀧野みゆき/中央公論新社)

自分の考えを英語で伝えたい、「使うため」の英語を学びたい!

そんな人々に本書は、ELF=「世界の共通語(リンガ・フランカ)としての英語」への発想転換を提案する。

発音やリスニングからテクノロジーの活用まで、「知っている英語」を「使える英語」に変えるための具体的な英語勉強法を紹介する。