山本 パートナーがいなければセルフケアでもOK?
森田 もちろんマスターベーションでもいいし、抵抗があるなら、まず恋をしてときめくことから始めても。とにかく、腟を放置しないでほしい、ということなのです。
山本 考えてみたら、デリケートゾーンの洗い方や拭き方を含め、どう扱うべきかなんて、誰にも教わっていませんね。
森田 教わらないどころか、日本では性的なパーツのことは口にしてはいけないという空気があります。家庭内でも、見ない、言わない、触れないがルールのようになっているから、子どももポジティブに捉えられません。でも私は、特に女の子には、「大事な部分だから大切にしようね」と教えるべきだと思います。その意識があれば、大きなトラブルになる前に親にもすぐ相談できますから。
山本 大人の私たちは、今から何を始めればいいのでしょう。
森田 まず自分の一番大切なところがどうなっているのか、しっかり見て、優しく触れてほしいのです。普段の状態を知らなければ、変化にも気づけません。そのためにもアンダーヘアはないほうがベターだと思います。
山本 専用の洗浄料で洗うことも大事ですよね。私は粘膜が皮膚よりも吸収率が高いと知って、デリケートゾーンをボディソープで洗うのをやめました。
森田 ボディソープで腟を洗うのは、石けんで目を洗うようなもの。刺激や洗浄力が強すぎるし、乾燥の原因にもなります。また、大陰唇と小陰唇のヒダの裏側も丁寧に洗い、溜まっている恥垢を丁寧に取り去りましょう。入浴後は、水分が残っている状態でオイルやクリームを塗るのも重要。毎日きちんと保湿するだけで、ターンオーバーが整い、肌がプリンとします。
山本 今は百貨店でもデリケートゾーン専用ケア商品が売られていますから、顔に化粧品を塗る感覚で習慣にしたいですね。
森田 デリケートゾーンのケアは、女性としての自尊心を保つ第一歩です。ぜひトライしてください。
・マスターベーション
セクシュアリティを刺激するセルフケア。オープンな国では、百貨店に大人のおもちゃが並び、成熟した女性が堂々と購入するそう。セルフケアでエクスタシーを感じても、幸せホルモンが分泌し、やり方次第では腟圧を高め、腟萎縮を防ぐ効果も
・しっかり見る
男性と違って、女性は体の構造上、デリケートゾーンをチェックするのが難しい。森田さんおすすめの方法は、床に鏡を置き、その上に脚を開いてしゃがむこと。毎日でなくても、色やコンディションを定期的にチェックしたい