不気味な笑みを見せた佐野政言
やむなく老中たちの前で、実施決定の旨を告げた意次。
その話を聞いた武元は、暗に「成り上がりの田沼が大名行列の作法を知っているのか」と揶揄。すると意次は「高家・吉良のように指南してほしい」と軽口を叩きますが、その表情からは笑みが一瞬消えるのでした。
一方、そのころの田沼屋敷。
意次の息子・意知が旗本の佐野善左衛門政言と名乗る男と面会することに。
意知の前で「ご覧いただきたいものが」と、家系図を広げた政言。
続けて「田沼家の祖先はかつて佐野家の末端家臣であり、その家系図は田沼家の由緒として好きに改ざんしてよい。その代わりよい役職が欲しい」と意知に伝えると、不気味な笑みを見せます。
しかし、江戸城で家柄を揶揄されてきたばかりの意次。
その話を聞いて、政言が持ってきた家系図をそのまま庭の池へ放り投げると、意知に対して「由緒などいらん」と言い放つのでした。