コシノヒロコさんの米寿を祝う会
「米寿を祝う会」で三味線を弾くヒロコさん。向かって左隣が杵屋東成さん。右隣がヒロコさんの師匠の杵屋勝禄(かつろく)さん

パーティーには、妹のジュンコ、ミチコも参加。でもジュンコは最初、「私は行かへん」なんて言っていたんです。

そうしたら末の妹のミチコが、「お姉ちゃん、そんなこと言わんと、米寿のパーティーなんやし、集まろうよ」と声をかけてくれて。「なら、行くわ」と、ジュンコも参加してくれることになりました。ジュンコはなぜか、ミチコに対しては素直なの。

小さい頃から私とジュンコはライバル関係でしたから、私が注目を浴びる姿を見たくないんでしょうね(笑)。それがこの年齢まで続いているんですから、もう、一生のライバルです。

でも、身近にライバルがいたおかげで「絶対に負けたくない」というモチベーションに繫がり、この歳まで現役のデザイナーとしてやってこられたのだと思っています。

ジュンコと2人で銀座小松ストアー(現・ギンザコマツ)に店を出し、デザイナーとしてスタートしたのが1961年ですから、この仕事を始めてもう64年になるわけです。

講演やイベントなどで地方に行くと、みなさん私の体を触りにくるの(笑)。「パワーをもらえそう」なんておっしゃって。

これまで一生懸命走り続けてきたからこそ、そう思ってくださるのだとしたらとっても嬉しいですね。