コシノヒロコさん
「ファッションショーの演出もそうですが、私は空間すべてをプロデュースするのが楽しくて仕方ないのです」(撮影:鍋島徳恭)
〈発売中の『婦人公論』3月号から記事を先出し!〉
再放送中の朝ドラ『カーネーション』が話題です。ヒロインのモデル・小篠綾子さんの長女・コシノヒロコさんは、88歳になる今も現役のデザイナー。そのパワーの源は?(構成:篠藤ゆり 撮影:鍋島徳恭)

「絶対に負けたくない」が
モチベーションに

1月15日に88歳の誕生日を迎えました。その4日後に京都のホテルで米寿の記念パーティーを開いたところ、参加したいと言ってくださる方が多くいらして、お客様はなんと300名を超えるまでに。ここまで盛大なものになるとは想像していなかったので、びっくりしています。

ファッションショーの演出もそうですが、私は空間すべてをプロデュースするのが楽しくて仕方ないのです。

ですからこのパーティーでも、サプライズをいっぱい仕掛けてみなさんをあっと驚かせたかった。私の美的感性をギュッと詰め込んだ演出をしようと、半年かけて準備しました。

オープニングでは、ピーッと笛が鳴ると、長唄の人間国宝・杵屋東成(とうせい)さんたちとともに私が登場して三味線を弾きます。大薩摩(おおざつま)といって、超絶技巧の速弾きを披露し、鳴り物も入れて、大勢で「鏡獅子」を演奏するという流れにしました。