言葉を失った瀬川
しかし同じことを考えていた浪人・小田新之助と松葉屋の座敷持ち・うつせみの<足抜け>が先に失敗。いねがうつせみを折檻する様子を横目に<足抜けを選んだ女郎を待つ過酷な現実>をあらためて知ることに…。
さらにドラマが進み、いねから自害した先代・四代目瀬川のことを聞いた瀬川。実は、自身もかつて花魁だったいねの口から
「四代目が自害しなければ、その後多くの女郎が豪儀な身請けを決めて吉原を出て行ったはずだった」「瀬川という名跡を背負った以上、吉原では人生をガラリと変えるようなことが起きないわけじゃない、という希望を女郎に見せる務めがある」
といった話を聞いた瀬川は言葉を失ってしまいます。