ポケットに手を入れていたせいで

 

酔いも醒めた頃、ホームのスタッフSさんに「祖母は私に気づいているようでしたか?」と聞いてみると「なんだか似てる人がいるなあ、ぐらいには思ったんじゃないでしょうか……」との答えだった。

気づいていたとしても、こんな酔っ払いが自分の孫だとは思いたくなかったのかもしれない。

 

思い出の屑籠
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作者:佐藤愛子
出版社:中央公論新社
発売日:2023/11/10
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気がつけば、終着駅
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作者:佐藤愛子
出版社:中央公論新社
発売日:2024/6/19
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