長い長い初恋を
それから明けて新年。
蔦重が松葉屋へ瀬川を迎えに行くと、女郎の”はつ”から文を渡されます。
そこには、この先耕書堂の向かう道がより険しくなるということ、そこにいわく付きの自分がいるのは弱みを増やすことになりかねない、といった旨が記されており、瀬川が去ったことを察した蔦重は、その姿を求めて街を歩き回ります。
瀬川を見つけることが出来ないまま、誰もいない蔦屋を訪れた蔦重。
松葉屋の寮から戻ってきた本の中に、幼い時に瀬川へ手渡したはずの赤本『塩売文太物語』が加わっていることに気付きます。
すると再び回想シーンが挿入され、瀬川の声で、蔦重がいたおかげで女郎の闇に堕ちていかずに済んだという感謝が伝えられ、最後に
「いつの日も、わっちを守り続けてくれたその思い。長い長い初恋を…ありがた山の鳶(トンビ)がらす」
と告げたところで、ドラマは幕を下ろすのでした。