【2】侵入されにくい家とは

次に、多少の手間とお金はかかりますが、犯罪を防ぐ家の設備をご紹介します。

玄関の鍵はメインのほかに補助錠を付けて、2ロック・3ロックで侵入を防ぎましょう。鍵にも「賞味期限」があるのをご存じでしょうか。購入時には最新の規格を備えた鍵も、新手の技術で簡単に開けられるようになっていたり、摩耗・劣化したりします。できれば10年に一度は新しい鍵と交換を。賃貸の場合も大家さんや管理会社と交渉をして、最新のものに付け替えてもらうと安心です。

窓には防犯ガラスや防犯フィルム、シャッターの設置がおすすめ。換気のために窓を開けて部屋を離れる時も、サッシに付いている補助錠や鍵付きの窓用補助錠を使いましょう。

インターホンは録画機能付き、外の様子が広い角度で見える広角レンズ付きの機種を。宅配業者などを名乗られても、「誰からのどんな荷物か」を確かめ、まずはチェーンやドアガードをかけたままドアを開けて再度相手を確認することも大切です。ドアスコープは外から覗かれる可能性もあるので、カバーをします。

一戸建ての2階部分や、マンションの屋上などからベランダに降りて侵入する犯罪も増えています。建物のまわりに足場となるような樹木や物置、雨樋がないか確認しましょう。

道路との境界線には、フェンスやチェーンなどを設けて「ここから先は私有地です」と明示しておくのも大きな意味があります。不審者がそれを越えて入ろうとしたとき、近所の人や警察官が「何をしているのか」と注意できるからです。

ただ周囲との境界をあまり堅固にすると、侵入されたときに気づかれにくいというリスクもあります。柵や生け垣は見通しが良く低めのものを。家の周りに音の出る砂利を敷くのもおすすめです。

家の近くに、不特定多数の人が出入りする公園、コンビニやスーパーの駐車場がある場合、そこから自分の家がどのように見えるか(侵入されたとき見えにくいかも含めて)を確認しておくことも大切です。

住まいの防犯については、防犯性能を高めた住居を自治体が認定する「防犯優良住宅認定制度」の認定基準も参考になると思います。