お笑いの仕事だけでなく、俳優・エッセイストとしても忙しい毎日を送る青木さん。この春『Nスタ』ゲストコメンテーターを務めることも決まりました。今回は「就職氷河期を経験した人として」を綴ります。
団塊ジュニアの苦悩
昭和48年3月生まれ。第二次ベビーブーム。中学校はマンモス校でK組まであり、同級生も大半を知らないという状態で卒業した。
いつだって隣にいる誰かと競争していた。
高校生の頃、テレビから流れてくる情報はまさにバブル。大学を卒業し、良いところ(漠然としているがともかく良いところを目指した)に就職すると、いい思い(漠然としているが、ともかく楽しく安全で安心な状況)をするのだろうと想像した。
バブルははじけ、大学を卒業する頃には就職氷河期に突入。テレビでみていた就職活動とは全く違っていた。たしか、説明会にいけば弁当が出るとか、手土産をもらったとか。
いやいやまさかまさか。
持ち上げられない分厚さの就職情報誌から企業を選びはがきを書き、通知が届いて初めて、エントリーができる。エントリーとは試験を受ける権利のこと。ほとんどが不合格の通知であり、落胆し、自信を失い…「この企業はブラックだから、誰でも受かるが受けないように」と大学のチューターに言われた企業も落ちて、立ち上がる元気もない。
わたしって一体…。