ほかにも、忘れられない出来事があります。子供たちを連れて、とあるイベント会場に行った時のことでした。私たちは入場券を買うため窓口の列に並んでいました。すると見ず知らずの男の人が突然、「券が余ったからあげる」と言います。それも私たち全員分。
怪しく思い、一度は断りました。ですが相手も引き下がりません。「いいから、いいから。団体で買ってあったんだけど、来られない人がいて余ったんだ」と。
それを聞いたら、なんだか気が緩んでしまいました。「半額出します」とも言いましたが、結局いただくことになり、私たちは全員タダで入場することができました。
前後左右、長蛇の列。なのになぜ私だったのか。
しかも数年後、同じ会場で、同じことがあったのです。この時は夫と2人でしたが、中年男性が券をくださいました。またしてもラッキー、と舞い上がり、とびっきりの笑顔と、はっきりとした大きな声で、お礼を言いました。