髪は短時間でも正しいケアをすれば変わる

私がシャンプーのテレビCMのヘアメイクを担当していたときの話です。

CMの撮影現場では、1日3~4回のシャンプーをして、髪のダメージを最小限に抑えながら、数日間でダメージヘアを「魅せる髪」へと変える技術が求められました。

『なんとなくの自己流から抜け出す 今の自分に合うメイクの正解』(著:YUTA./日本実業出版社)

「どんな過酷な環境にも耐える美しい髪をつくる。短期間で髪質を劇的に改善する」というのが私のミッションでした。

そのCMでは何十回ものカメラテイクに対応するべく、出演者の方々の髪が耐えられる状態を急ピッチで整える必要があります。

スタジオのホコリが舞うなかで頭皮からは汗や皮脂が出ます。それでも数時間におよぶ過酷な撮影に耐えられる髪に仕上げなければならない。

出演者の髪は、最初は乾燥でパサつき、手ぐしが通らない状態でしたが、集中してケアを続けると、髪の1本1本が健康的な髪に生まれ変わりました。カメラで撮影しても光がしっかり反射する髪に。この変化を見たとき、髪は短時間でも正しいケアをすれば変わるのだと確信しました。

この技術は特別なものではなく、誰でも取り入れられます。ポイントは「シャンプーの選び方」「頭皮のケア」、そして「ドライヤーとヘアアイロンの使い方」です。