こんなに孤独を感じるなんて
一方、認知症の実母を施設に入れながら、介護を続ける友人の涼子。
そのお母さんは、涼子がお土産としてもっていった、かつて好物だった饅頭をすっかり認識できなくなったよう。
さらには実の娘である涼子のことまで忘れてしまったみたいで…。
日々記憶が薄れていく母親の姿を間近で見るのは、とても辛く悲しいことに違いありません。
どんなに些細なことでも、毎日積み重なると心身をすり減らしていきます。
しかも子供は独立、夫は仕事三昧の日々に、募っていくのは孤独という感情…。
終わりのない負担がじわじわとのしかかり、しんどさばかりを覚える毎日。
気づけば涼子の中に、精神的な疲れがどんどん溜まってくるのでした。