みうら あははは。犯罪をする人たちって、やっぱり気が強いのかな。
清水 「なんとかなる」って思って犯罪に手を染めるんだから、やっぱり気が強いんだと思うよ。
左右されたくないね、風向きになんて
みうら ミッちゃんに限っては、世の中で言われるような悪いことなんてしたことないでしょ。
清水 ない。親にさからったことくらい?
みうら 「くそババァ」とか言ったんだ。(笑)
清水 もう少し賢そうなこと言ったよ。「黒でも白でもない、灰色ってことがあるの、お母さん」って。山田太一のドラマのセリフからいただいたんですけど。
みうら いただいたって、それパクリだけどね。ねぇねぇ、そもそもくそババァって、くそでできてるのかね?
清水 『婦人公論』なんだから、そういう言葉使わないで!
みうら じゃあ、これは前から誰かに聞こうと思ってたことなんだけど、皆さんは傘ってうまくさせてる?
清水 唐突だなあ。フツーの大人なら、誰だってちゃんとさせるでしょう。
みうら そのさし方、誰かに教わった? オレは1回も教わったことがないから、いまでもずぶ濡れなんですよ。
安齋 傘の角度がわからないってこと? あちゃあ、みうらくん。それは研究しなきゃあ。
清水 あなたもいったい何を言ってるの? 研究なんていらないでしょ。(身振りで)雨がこうきたら傘はこう、こうきたらこう。風に合わせるだけ。
みうら えっ、でも傘はフツー、まっすぐさすものでしょう。
安齋 あっちゃあ、みうらくん。それじゃあ、足元がめちゃくちゃ濡れちゃうじゃない。
みうら よくご存じで(笑)。でも、みんながその場その場の風に対応しながら傘をさして生きてるなんて思わないじゃない。
安齋 うちは海が近いうえ、ビルも多いから、風向きがすぐ変わるのね。だから小手返しをしながら微調整しているよ。
みうら 刀を使うみたいに? そんなに忙しいことしてるの?
安齋 傘というのは忙しいものなんだよ。だって、ちゃんと風を読まないと、傘がおちょこになっちゃうじゃない。ちゃんと考えて、風を感じて歩かないと。
清水 こんなジイさんの歳になって、傘のさし方をはじめて知るなんてこと、ある?
安齋 でもみうらくんって、そういう意味では、あまり風向きを考えない人間なのかもしれないね。
みうら 左右されたくないね、風向きになんて。(笑)