「人生エロエロ」のままで

清水 だからってここに酒臭いままでくるんじゃないよ。ただ、みうらさんの子どもの頃からのスクラップとか見ても、真面目じゃないとあそこまでできないよね。エロスクラップって、まだ続けてるの?

みうら それ、『婦人公論』でしていい話? スクラッパーだから、しかたない。キープオンで今年、40周年(笑)。623巻までいきましたよ。

安齋 いまはスクラップ帳もおしゃれになってて、茶色ばかりじゃないんですよ。色付きのものとか、いっぱい出てるの。

清水 だけどスクラップ帳って、そんなに売れるものなのかな。

みうら いや、危ないでしょ。オレが小学生の頃から使ってる「コクヨ ラ―40」がいつ生産中止になるか。売れてるように見せかけるために、近所の文房具屋さんのものは見つけ次第、買い占めてるよ。

清水 最近はコンプライアンスが厳しいから、みうらさんがこの先も変わらず、エロトークを続けられるといいんだけど。

安齋 こんなにエロの話を堂々としてるの、もうみうらくんしかいないしね。

清水 そういえば昔、みうらさんの事務所を訪ねたら、「悪いけど、ちょっとここで待ってて。あ、待つ間、これを聞くといいよ」って、なぜか女の人のあえぎ声を聞かされたことがあった……。あれはなんだったんだろう。

みうら うそ! それ、いまならレッキとしたセクハラじゃない?(笑)

安齋 「これを聞くといいよ」って、ひどい(笑)。でも昔は、あえぎ声のカセットがついたブックレットとかよくあったよ。

清水 なんのブックレット?

安齋 体位とかだね。

清水 意外と真面目につくるんだね。

みうら まあ、いくつになっても、好きなことだけはちゃんと真面目にやっていかなきゃと思ってますよ。歳を取ると、だんだん自分を騙せなくなるというか。なんか無理しなくなっちゃうからね。オレ、還暦過ぎて気づいたんだけど、本当はカルピスと鯛焼きが好きだったんだよ。(笑)

清水 うそばっかり(笑)。こんな酒臭い人が、よく言うよ。

みうら 本当だって。実はお酒は好きじゃないんだって。(笑)

安齋 みうらくんの酒につきあわされてきたこの30年は、いったいなんだったんだろう。

清水 最後にこんなどんでん返し。この鼎談、ちゃんとまとまらなかったら、あなたたちの自己責任ですからね。

安齋 えっ、なにそれ。オレ、ゲストに呼ばれて「自己責任」って言われたのはじめてだよ(笑)。やっぱりここにいる3人は何者か、よくわからないね。

清水 誰かに「どうしましたぁ?」って聞かれるのがお似合いかもね。