真面目に不真面目を言うのは無理がある
清水 なんだろう、このふたり。かなりレベルの低いことを話してたはずなのに、いい話にもっていこうとしてる……。
みうら いや、いい話なんて知らないよ(笑)。そりゃ、ミッちゃんとは雑誌の企画とかで何度もしゃべってきたけど、お互い何を話したか一切覚えてないでしょ、ツバくれ以外は。それは、そもそも本当のこととか実のあることとかって、そう大して面白くないと思ってるからじゃないのかなあ。
清水 そういうものかな。
安齋 じゃあミッちゃん、本当に言いたいことを、社会に向けて発言してみようか。
清水 消費税、高いですよ! こういうことでいいの?
安齋 それ、そこまで本気で思ってる?
清水 思ってる思ってる。だって3万円の服を買ったら、3万3000円になってビクリしたもん。
安齋 小さいものだと気づかない。3000円くらいになってはじめて10%の重みを知る。それ、これから社会に向けて言う予定は?
清水 ないですよ、そんな予定(笑)。その理由は、いまここで言ってみて、さほど話が盛り上がらないことがわかったから。
みうら ほらね。やっぱり本当に思ってることを言うのって向いてないでしょ。
清水 あ、みうらさんが本来の真面目さを出してきた。でもみうらさんがテレビに出る時って、空気を壊すことを求められてるような気がするけど。
みうら 真面目にそういう期待に応えようと思うから、ストレスがかかるんだね。ついこないだも突発性難聴になって、片耳が聞こえなくなっちゃった。いまはもう治ったけど。やっぱ真面目に不真面目を言うのは無理があるというか。
安齋 テレビの世界は、見た目より厳しい世界だからね。
みうら テレビにはじめて出してもらった頃、あるプロデューサーから、「みうらさんは雑誌の人間だから、結論が先にあってしゃべるでしょ。それは重いよ」って言われたことがあってね。
清水 テレビは、深く考えながら見る人は少ないっていうことか。
みうら その場で思いついたことを言えないようじゃダメだってことだろうね。
安齋 みうらくんは、オレから見てもすごく真面目。今日だって、この鼎談の前にふたりで会っておけば、オレが遅刻しないって思って飲みに誘ってくれたんだと思う。
みうら いやいや……。