さまざまな発電方法による
バランスのよい組み合わせ

林将来の電力需要に対応するため、私たち電気事業者は、電力の安定供給に努めて参りますが、いくつかの課題もあります。日本はエネルギー資源に乏しく、2023年度のエネルギー自給率はわずか15・3%。8割以上を海外からの輸入に頼っている状況です。それに日本は島国ですから、ヨーロッパ諸国のように近隣の国々と送電線を繋いで電気を融通し合うこともできません。加えて、地球温暖化対策を意識して、できるだけCO₂を出さない電源の比率を高めていくという課題もあるのです。
今田このお仕事を通じて学んだのですが、発電にもさまざまな方法があって、それらの良いところをバランスよく組み合わせることが大切なんですよね。
林その通りです。主な発電方法として、自然の力を利用した太陽光発電や風力発電のような再生可能エネルギー、石炭や液化天然ガスなどを燃料とし、安定供給に欠かせない火力発電、CO₂を出さずに安定して発電できる原子力発電があります。安定供給に加え、脱炭素も実現していくためには、それぞれ特性が異なる発電方法をバランスよく組み合わせる「エネルギーミックス」が重要です。
今田お話をうかがっていて、使う側の私たちも、電気が当たり前にあるわけじゃないんだ、ということを理解していくことがあらためて必要だと思いました。
林そう言っていただけて嬉しいです。今日は、楽しいお話をありがとうございました。朝ドラのヒロインという夢をひとつ叶えられたわけですが、今後の目標はありますか?
今田とにかく、いただいた仕事を全力で丁寧にという気持ちでずっと進んできたので、そこは変えずにいたいです。これから年を重ねていくにつれて、たとえば母親役も増えてくるかもしれません。ひとつひとつをチャレンジだと思って、新しい世界に積極的に飛び込んでいきたいですね。
林ますますのご活躍を期待しています。

今田 美桜(いまだ みお)
1997年福岡県生まれ。19歳のときに現在の事務所への所属をきっかけに上京。多数のCMやドラマ、映画に出演。2022年、映画『東京リベンジャーズ』で第45回アカデミー賞新人俳優賞を受賞。現在、主演を務めるNHK連続テレビ小説『あんぱん』が放送中

林 欣吾(はやし きんご)
1961年三重県生まれ。84年、京都大学法学部卒業後、中部電力に入社。取締役専務執行役員 販売カンパニー社長を経て、2020年に代表取締役社長 社長執行役員。24年、電気事業連合会会長に就任
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